マーケティングとブランドの話

外資系コミュニケーション会社でのブランド構築の実践・知識からマーケティングとブランド構築に関する豆知識を紹介。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

壊れないブランドの創り方

ブランドとは人々の記憶にあるイメージや認識の集積なので、非常にシンプルでわかり易いブランドの価値やイメージを定義し、一貫性のあるブランド価値やイメージを継続的に発信していくことがブランド構築のゴールデン・ルールと言えると思います。

そこには『変えない勇気』というものが必要ですし、マーケターや企業側の忍耐力もとても大切な資質になります。

多くの企業がブランドを創り得ない主な理由は多分2つあって、ひとつはブランド・メッセージを発信する側が一貫性のあるメッセージを発信しつづけることに飽きてしまって、『新しいことをやりたい』という誘惑に負けてしまうこと、そして2つ目は、ブランドの担当者が異動などで変わったときに、新任の担当者が、やはり『新しいことをやりたい』という誘惑に負けてしまうことではないかと思います。

どんな仕事でも同じだと思いますが、ビジネスの成功のためには長期的視点と短期的視点の両方の視点を持つことがとても大切で、長期的な視点での成功要因と短期的な視点での成功要因を混同せずに、明確に分けてそれぞれの視点からでの問題把握をし、解決策となる施策を立てていくことが必要なのだと思います。

ブランドを成長させていくためには、常に抜本的な改革が必要なのではなく、ブランドが長く成長できるためのロードマップを敷き、各段階においての問題点をクリエイティブな発想を持って解決していくことが重要なのだと思います。

昔、まだ私がアシスタント・アカウント・エグゼクティブでバージニアスリムの担当をしていた頃、バージニアスリムの雑誌広告はいつも同じレイアウトのフォーマットを使っていました。ロゴを大きく立て一に扱って、ファッショナブルなモデルを中央に配置したものでした。あるプレゼンのときに、クライアントさんが『どうもこのレイアウトはcookie cutterish(紋切り型)ではないか』とコメントされたので、担当アートディレクターだったアレックスに相談に行きました。アレックスはいつになく真面目な面持ちで私を椅子に座らせると、『Yukie、ブランドのキャンペーンというものは、一貫性をもったスタイルを持つべきものなんだよ。』と切々と説得にかかりました。

今でこそ、よくわかりますが、その当時のクライアントさんが否定的な意味で使ったcookie cutterish(紋切り型)というコメントは、実はブランド構築にはとても大切な要素だったのです。

とはいえ、当然、ブランドからのメッセージは新鮮味を失ったり、つまらないものになってしまっては訴求力が落ちてしまいます。

カウボーイという記号を半世紀以上使い続けているマールボロの新しい広告案を評価する基準に、『見慣れたものの新しい組み合わせ』というものがあります。つまり、『見慣れたものx見慣れたもの=新鮮さ』という図式です。

変わらないものを保ち続けながら新鮮さを常に表現していく方法論のひとつの大切な検討点だと思います。
スポンサーサイト
  1. 2007/01/04(木) 20:55:54|
  2. マーケティングとブランド

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。