マーケティングとブランドの話

外資系コミュニケーション会社でのブランド構築の実践・知識からマーケティングとブランド構築に関する豆知識を紹介。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

The moment of truth

アカウント・エグゼクティブになり、初めてブランドを任されたときには四六時中それは熱心にシャンプーのことばかり考えていました。そして、ある時ふっと、「ちょっと待てよ。私はシャンプー商品の担当になってから、それは寝ても覚めてもシャンプーのことばかり考えているけど、一般の消費者は日に何度シャンプーのことを考えるのだろう?」これはまさしく自問自答するに値することだったな、と今でもそう思います。

効果的なコミュニケーションを考えるときに、The moment of truthという概念があります。直訳をすると「真実の時」という何か深刻そうな言葉になってしまいますが、意訳すると「実感する瞬間」とでもいいましょうか。

例えば、生活者がシャンプーや髪のことを考える場面の一つは、朝に身支度をしているとき。女性がダイエットを考えるのも、多分、朝着替えるときです。スカートに着替えながら、「あ、ヤバイ。ちょっとキツイな。」そんなときに、ラジオを聴いていたとして、ラジオCMで「もう少しだけウェストが細かったらな、と思いませんか?ダイエットをするなら???」などというメッセージが流れてきたら、まさにその瞬間にそのダイエット商品はその女性の購入意向を掻き立てることでしょう。

お客様は実感できる商品・サービスの利益・便益にお金を払う、ということを念頭に置くことがマーケティングのゴールデン・ルールのひとつとすれば、お客様がその商品・サービスの利益・便益を実感できるほどのタイミング(シーン)で商品・サービスの利益・便益のメッセージを流す、ということもマーケティングのゴールデン・ルールのひとつとなるのです。

以前、中山美穂さんのキリン一番絞りの夏のCMで、台所で水ナスの漬物をツマミ食いしながらビールを愉しむシーンがありました。自称(他称でもありますが)バッカスの自分はこのシーンが頭に焼き付いて、「う?ん!旨そう!!」旨いビールと旨いツマミは切っても切れない関係にあるわけで、旨い水ナスを頂く時にはやはり旨いビールが必要なのです。

生活者の実際の時間軸でメッセージを流すThe Moment of Truthということもありますが、実感し得るシーンを切り取ってメッセージとして伝えるThe Moment of Truthもあるかと思います。後者はバーチャルのmoment of truthと言えるかもしれません。

いずれにしても、昨今一日の情報量は800万時間の映画と同じとも言われる中で、どれだけ、アテンション(注意)を引いて、興味を持っていただき、実感し得るほどのメッセージを発信していくか、このポイントを様々な角度から検討・検証していくこともとても大切な作業と言えるのではないでしょうか。
スポンサーサイト
  1. 2007/01/10(水) 23:10:56|
  2. マーケティングとブランド

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。